御在所岳は三重県三重郡菰野町と滋賀県東近江市の境界に位置している。この山には花崗岩質が多く、さまざまな形の巨岩や奇岩が見られる特徴がある。山頂付近一帯がレジャー施設と化しているため登る価値などない山だと思っていた。しかし、ロープウェイのナイター運転期間中に訪れて、夜景を望んだことで気が変わった。その数年後、登山仲間と一緒に夜明け前のトワイライトタイムを狙って夜間登山を決行した。その日は空気が澄んでいて雲一つない晴天に恵まれていた。御在所岳の富士見岩展望台からは四日市市街を中心に名古屋市街から三重県津市を経て伊勢湾まで広範囲にわたる夜景が一望できる。特にトワイライトタイムには遠く富士山までも肉眼で捉えることができる。夜明け前なので光量は少ないが、言葉を失うほどの景観美である。この光景を望むためには夜間登山が必要である。鈴鹿夜景三山の中で最も美しい山夜景といえる。