朝鮮岩は静岡市駿河区小坂に位置している。岩と名づけられているものの岩石などない小ピークになっている。江戸時代、駿府を晁陽(ちょうよう)、その西側を晁西(ちょうせい)と呼び、その晁西にある山として晁西岩と呼んでいたことが訛って朝鮮岩と名付けたといわれるが、それは仮説だとも言われており、確かな名前の由来は不明である。この朝鮮岩からは迫力感溢れる静岡市の奥行ある夜景を一望することができる。東名高速道路と幹線道路のラインが東側に伸びているのが特徴的で、これぞまさに静岡県を代表する山夜景と呼ぶに相応しい。光量に溢れおり、視界も広いが構図的には一枚絵で完結する。夜明け前のトワイライトタイムは空気が澄んでいれば向こう側にそびえる富士山を背景とした見事な景観美と化す。この迫力感と十分な光量、静岡市の地形が描く美しい構図は、理論的な観点から見ても静岡県最大級の山夜景といえる。