撮影場所:三ツ峠山頂展望台
三つ峠山は山梨県都留市、西桂町、富士河口湖町の境界に位置している。開運山、御巣鷹山、木無山の三つの山頂の総称であるが、最高峰である開運山が一般的に山頂とされている。奈良時代から修験道の霊山とされていたが、江戸時代後期に善応空胎上人によって開山された信仰の山である。はじめてこの山に登ったのは厳冬期の積雪時で、山頂からの景色を眺めてみたところ山夜景には不向きだと感じた。その数年後、登山仲間に誘われて一泊二日の登山計画で河口湖駅から登ることになったが、せっかくなので夜景撮影もしておこうと思った。その日、山頂に到着したのは日没したすぐ後であった。そしてトワイライトタイムになると言葉を失うような光景が広がっていた。迫力感溢れる富士山のシルエットを背景に、麓に広がる富士吉田市街の夜景という構図が見事に素晴らしい一枚絵と化していた。夜景そのものの規模は低いものの、これほど存在感溢れる冨士山と夜景という組み合わせは非常に貴重といえる。この素晴らしき光景を望めるのは日没後のトワイライトタイム限定である。