撮影場所:甘利山東屋展望台
甘利山は鳳凰山の東側中腹に位置する南アルプスユネスコエコパークの緩衝地域にある。山頂付近まで県道が通っていることから、シーズン中は多くの登山者や写真家が訪れている。眼下には甲府盆地が広がっており、空気が澄んでいれば富士山や八ヶ岳を一望することができる。甲府盆地を望める夜景スポットはいくつか存在しているが、その中でも甘利山は別格といえる。最初にここを訪れた時に感銘を受けたのは、高度感溢れる甲府盆地の夜景が広範囲にわたって光り輝いていたことである。それはまさに光の絨毯と呼ぶに相応しい。二度目にここを訪れたのは北岳登山の前夜だった。その日は山頂まで登ってみると二つ同時の流れ星を見た。そのような奇跡的瞬間を捉えることができたのも含めて、全てはこの山の標高の高さという条件から成り立っているのだろう。標高の高い山の多くは角度が甘いが、この山夜景はそれを感じさせない。