日本夜景100山や山夜景に関して、よくありそうな質問を集めてみました。
その他、ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
理由はいろいろありますが、これまで紹介されてきた山夜景スポットのほとんどは、アクセスの安全性を重視しているものに限られていました。しかし、日本国内には夜間登山をすれば、まだまだ素晴らしい山夜景スポットが数多く点在しています。日本夜景100山は夜間登山を要する山夜景も含めて素晴らしきその魅力を知ってもらう目的と日本各地の山夜景スポットを巡ってきた総まとめとして選定しています。
まず、トップページでも解説していますが、そもそも日本三大夜景というのは日本最大級の山夜景というより、誰もが安全かつ簡単にアクセスできる観光地という概念が強いのです。山夜景を理論的に分析して評価した結果、日本三大夜景を上回る山夜景はいくつか存在しています。たとえば圧倒的な光量と視界の広さを誇っている丹沢大山、六甲山地最大級の視界と美しい地形をした天狗岩などは、日本三大夜景をはるかに上回っている山夜景といえます。しかし、日本三大夜景のどれも特徴のある質の高い山夜景ですので、今回の日本夜景100山に選定されています。
厳冬期に最も積雪量の多い北海道、東北、北陸地方を指しています。これらの地域では本格的な雪山登山の技術と装備を要するため、夜間登山となれば命の危険にさらされます。
日本夜景100山の選定リストの中で例外として標高200m未満の山も含めていますが、ある程度の迫力を感じさせる角度とその土地ならではの地形を捉えることができる最低限の標高を理論的に算出した結果に基づいているからです。
関西各地には市街地に最も近く展望が良い山がいくつも点在しています。まさに山夜景の宝庫といえる地域なのです。そのため、必然的に関西地方の山が多く選定されているのです。
生駒山地は南北約35km、六甲山地は東西約30kmにわたって連なっている山地なので範囲が広いことに加えて、各展望地は一つの山名となっています。たとえば、ぼくらの広場は生駒山地に属していますが、厳密には大原山(524m)にある広場ということから、生駒山とは別の山として分けているわけです。また、六甲山地の天狗岩は山名とはいえませんが、六甲最高峰から離れた場所にあるピークであることから、六甲山(最高峰)とは別の扱いにしているのです。
この二つの山は隣り合っていて正面に見える生駒山をシルエットとした奈良市街を中心とした山夜景という点では同じなのですが構図が違います。若草山は奈良の中心部より北側に位置しているため、視界は広いのですが奈良市街中心部を斜めに見る構図になっています。それに比べて高円山火床は視界は若干狭いもののちょうど奈良市街の中心部を真正面に見る構図になっています。そのため若草山は残念なことに中途半端な構図になっているのですが、高円山火床はちょうど中心の位置に碁盤目をした市街地を望むことができる整った構図になっています。視界の広さと知名度が高いのは若草山ですが、もっとも奈良市街らしい景観美をしているのは高円山火床になります。また、若草山は標高342mで市街地までの距離が約1500mで角度は12度ですが高円山火床は標高が349mで市街地までの距離が約1200mで角度は16度となっているため、迫力感があるのは高円山火床ということになります。
たしかに写真だけを見てみると三重県の市街地から海岸に沿って明るい名古屋市街が広がっているという点では構図は同じなのですが、実際にはそれぞれ異なった見え方がします。
竜ヶ岳は圧倒的な視界の広さを誇っていて解放感に溢れており名古屋市街までの距離が最も近いので光量もそれなりにあります。
御在所岳の富士見岩展望台は視界が狭いものの山夜景全体の形容が緩やかなV字を描いており扇形のような整った構図で見えています。
入道ヶ岳は最も名古屋市街から離れた位置にありますが、解放感に溢れており標高906mでありながら眼下の市街地までの距離が約2400mなので20度という驚異的な角度になっているため圧倒的な迫力感を誇っています。そして標高が900mでこれほどの迫力があるため神秘性を感じる山夜景になっています。
これらをまとめると竜ヶ岳は圧倒的な視界の広さとそれなりに光量がある山夜景、御在所岳の富士見岩展望台は構図の整った美しい山夜景、入道ヶ岳は迫力感に溢れた神秘性のある山夜景だということになります。
積雪時の夜間登山といっても、積雪量が少なく登山道がしっかりと整備されている山であると判断しているからです。特に大阪府と奈良県の境界に位置する金剛山が良い例です。過酷な雪山登山となってしまった場所もありますが、しっかりした装備を整えておけば比較的安全に登ることができます。もちろん、雪山の夜間登山をするには雪山登山の技術を要しますので、それなりの経験を積んでおかなければなりません。
必ずしもそうではありません。山夜景の質が低くても、知名度が高く最も親しまれている、その土地ならではの独特で美しい地形を彩っているなどの理由から選定されているものもあります。たとえば、東京都にある高尾山は山夜景そのものの質は低いながらも、最も知名度が高く親しまれていることから選定しています。その他には兵庫県出石町の有子山城跡は光量も少なく視界も狭いのですが、独特の地形によって美しく彩られているため選定しています。
山夜景の評価は視界の広さ、迫力感、光量、特徴(地形)、全体の形容の5つを基本としています。理論的評価などしなくても、美しい山夜景だと感じることができればいいという声もあるでしょう。しかし、基本となるこの5つの要素を頭の中で意識できるようになれば、その山夜景の魅力や特徴をさらに深く知ることができ、まだ訪れたことのない場所であっても写真を見るだけで、どのような山夜景を望むことができるのか想像できるようになります。ただし、はじめてその山夜景を望んだ時のインプレッションはとても重要なので、理論値だけでは完全に判断できません。
これは理論的評価をした結果で総合得点で同じであったということ、関東および関西のほぼ全域を見渡すことができるほどの視界の広さを誇っており角度がほぼ同等の山夜景であったことが主な理由です。たしかに、この二つの山夜景は違った特徴をしており、丹沢大山のほうが光量に溢れていますが、地形(特徴)の景観美という面では岩湧山のほうが勝っています。これもあくまで主観的観点であり、比較してしまうと人によって意見が異なると思いますが、どちらも卓抜した魅力を持つ山夜景であるといえます。
これについては「あとがき」ページでも述べていますが、人によって視点や価値観はさまざまで、各山夜景にはそれぞれ異なった特徴がありますので一概に答えられません。理論的評価をした結果、総合得点が一番高かったのは大阪府の「ぼくらの広場」でしたが、これはあくまで理論値による判定です。たしかに「ぼくらの広場」を超える山夜景を見たことがなく、ここは日本最大級であると述べていますが、これもあくまで主観的な観点です。人によっては神奈川県の丹沢大山や長崎県の稲佐山が日本一の山夜景だと感じている人もいます。
たしかに特徴がある山夜景は写真でみると構図がよくて美しいと感じるかと思います。しかし、それはあくまで写真映えが良いというだけにすぎません。日本三大山夜景に選定されている山夜景は素晴らしさを写真で伝えきれないのが欠点だといえます。理論的観点で詳しくいえば夜景そのものの奥行感や迫力感、光量は写真では到底伝えることができませんので、実際に訪れて見てみないと感じ取ることはできません。
少し話がそれますが、夜景スポットの人気投票などを行った際に、どうしても写真映えの良いものが選ばれてしまう傾向があるように思います。そういうこともありますので「あとがき」ページでも述べているように、日本夜景100山や日本三大山夜景の人気投票などを行うことは控えたいわけなのです。
つまり、日本三大山夜景は実際に山夜景を望んだ時の感覚や理論的評価において卓越したものを選定しているわけですが、実際に訪れて見てみないとわからないということです。それでも写真映えの良い山夜景のほうが良いという人を否定するつもりはありませんし、人それぞれ視点や価値観が違います。山夜景の好みは個人の自由であるということです。
人によって意見が異なるため一概には答えられませんが、理論上では角度が16度から18度以上であれば迫力感ある山夜景であると判定しています。しかし、トップページでも述べていますが、どれだけ角度があったとしてもメインとして見る位置の距離が離れている場合は迫力を感じません。また、角度があったとしても奥行やそれなりの光量がなければ迫力も劣ってしまいます。
山夜景の神秘性に関しては説明が非常に難しく理論的にも的確な判定はできませんが、共通している部分があるとすれば、そこそこの標高がありながら角度もある山夜景は神秘性を感じることが多いです。例えば比良山地にある標高994mの権現山や鈴鹿山脈にある標高906mの入道ヶ岳からの夜景は高度感があり、それなりの角度と光量があるため神秘性を感じます。ビルなどの建造物がハッキリ見える標高が低い山だと神秘性をあまり感じません。また、兵庫県西宮市の標高526mの観音山は高度感はありませんが、非日常を感じさせるような独特の雰囲気をした山夜景ですので神秘性を感じます。しかし、これもあくまで主観的な観点であり、人によって意見が異なります。
まず、私は山夜景の評論家でもなければ専門家ではありません。しかし、山夜景の特徴を語るにはそれなりの知識と経験が必要になります。また、日本全国の山夜景をたくさん見てきただけでは、山夜景の評価や特徴を語れるわけではありません。山夜景を詳しく語るための必要な知識としては、まず理論的評価ができるようにならなければなりません。山夜景の理論的評価とは視界や奥行の広さ、迫力度(角度)、光量、特徴(構図)、全体の形容の5つを基本として評価します。その中で最も厄介なのが迫力度を示す展望地から市街地までの角度の算出で、難しいのはいくら角度があったとしてもメインとして望む夜景までの距離と角度が重要になってきます。
視界の広さは別としても奥行や迫力度に関しては実際に目で確認しないと写真では伝わりません。光量はそのままの意味になりますので詳しく説明しません。特徴(構図)に関しては一番わかりやすい例だと長崎県の稲佐山は構図(特徴)が美しいのですが、つまりは見た目の判断と写真映えするかによります。最後の夜景全体の形容は見え方の形で、つまりは手前の暗くなっている部分全体の形を示します。日本トップクラスといわれるぼくらの広場の夜景全体の形容はV字型になっており非常に整っており魅力度が増しています。
実際に目にした時の印象から理論的評価の説明ができるようになれば、その山夜景の特徴を語ることができるようなって、写真をみただけで大凡どのような夜景であるのか想像できるようになります。
さらにトワイライト夜景に関する知識や美しい山夜景をみるための気象条件の知識も学んでおけば、より詳しく説明できるようになります。最後に高度感や神秘性を感じる山夜景がどういったものなのかを簡単に説明すると、理論値ではありますが、大凡標高800m以上の山から見る山夜景だと高度感を感じることができます。そして高度感があって角度がそれなりにある山夜景の場合だと神秘性を感じることができる場合があります。
山形県の西蔵王公園、群馬県の夜景パノラマ展望台、神奈川県の菜の花台やチェックメイトCC、愛媛県の具定展望台などは分類すれば山夜景でありますが、いずれも明確な山名などない公園であったり道路上にある眺望の良い展望台といった観光もしくはデートスポット的要素が強いのです。具体的にどこの山であるかと問われれば「~山地に続く道路の途中」といった漠然としたことしか言えず、明確に答えるのが難しいと思われます。どこかの山地に位置する公園や展望地であってピークの名称などなくハッキリした山とは言えない、つまり山という概念がしないという意味です。
これは実際に夜景を望んだ時の主観的な印象や感覚も含まれていますが、基本は理論的評価から判断しています。
ここでは一例として世界三大夜景にも認定されている長崎県の稲佐山と大阪府の岩湧山を理論的評価で比較してみましょう。
まず山夜景の理論的評価は視界の広さ、迫力(展望地の高さと市街地までの最短距離から算出した角度)、光量、特徴、全体の形容の五つを基準にしてます。それぞれを20満点として、それら全ての得点を足した総合得点(20×5=最高100点)によってその山夜景の理論的評価の結果を出しています。
稲佐山は視界がそれなりに広いものの奥行がなく北側の展望は排他的であるため15点とします。岩湧山は視界が広くかなり奥行があるため18点としています。
迫力については稲佐山は標高333mで直下の市街地までの距離が約1000mですので角度は約18度と迫力あるように思えますが、メインとして望む港夜景までの距離は約1200mで角度は15度と下がってしまうので17点とします。岩湧山は標高897mで河内長野市までの最短距離が4200mなので角度は12度と迫力をあまり感じないため15点とします。
光量について稲佐山は港付近だけは明るいのですが、残念ながら全体的には暗いので13点とします。岩湧山は大阪平野のほぼ全域が見渡せますが、海岸に沿って北側に光が広がってるので16点とします。
特徴について稲佐山は山々に囲まれておわん型をした港夜景という素晴らしい景観美であるため18点とします。岩湧山は大阪湾の曲線と北東の生駒山が小さく見えるなどの特徴がありますが、全体構図の美しさが少し欠けているので16点とします。
最後の全体の形容(手前の暗くなった部分全体の形)ですが、稲佐山は残念なことに中心部だけで他は建造物に邪魔されているため15点とします。岩湧山は東側が少し飛び出しており西側にかけて緩やかな弧を描いたような特徴が魅力なっている一つといえるので17点とします。
これらの合計点数が稲佐山は(15点+17点+13点+18点+15点=)78点で、岩湧山は(18点+15点+16点+16点+17点=)82点になります。
理論的数値を見てみると稲佐山はそこそこの迫力がある非常に美しい特徴をした山夜景で、岩湧山は光量がそこそこあって、全体の形容もほどほどに美しい解放感溢れた山夜景だということがわかります。しかし、これはあくまで主観的な理論値であり、人によって価値観や視点が異なりますので絶対的とはいえません。そしていずれの山夜景も実際に望んだ時のインプレッションが最も重要なのです。
ちなみに理論的評価の結果、北海道の函館山は77点で神戸市の摩耶山は78点と日本三大夜景のいずれも80点には満たしませんでした。それらを上回るとされる京都府の大文字山は80点で三重県の入道ヶ岳は81点でした。これらの評価に関する詳細説明は割愛させていただきます。
山夜景の理論的評価は視界の広さ、迫力(展望地の高さと市街地までの最短距離から算出した角度)、光量、特徴、全体の形容の五つを基準にしてます。それぞれを20満点として、それら全ての得点を足した総合得点(20×5=最高100点)によってその山夜景の理論的評価の結果を出しています。
もちろん100点満点になった山夜景などありませんでしたが、まず視界はどちらも180度程度で同等であるため17点としています。迫力については理論的に角度が大凡16度から18度以上でなければ物足りなさを感じます。丹沢大山は標高1252mで市街地までの最短距離が約5.7kmなので角度は12度なので迫力には劣っているとうことで15点、ぼくらの広場は標高520mで市街地までの最短距離が約1.6kmなので角度は18度とバランスが非常に良いので20点満点としています。
光量は日本最大級ともいえる丹沢大山が20満点、ぼくらの広場はやや劣っているので18点としています。丹沢大山はただ光が広がっているだけでこれといった特徴がないので点数はかなり低いのですが、茶屋から望む小田原方面のトワイライト夜景だけは構図がいいので16点、ぼくらの広場は眼下の高速道路や幹線道路が収束点へと伸びている見事な放射線構図になっているという特徴があるため18点としています。
山夜景全体の形容(手前の暗くなった部分と夜景の形)について、丹沢大山はただ真平になっているだけですので14点、ぼくらの広場は中心が緩やかなV字型になっていることが魅力を感じさせている要因にもなっているため18点としています。
これらの合計点数が丹沢大山は(17点+15点+20点+16点+14点=)82点で、ぼくらの広場は(17点+20点+18点+18点+18点=)91点になります。
理論的数値を見てみると丹沢大山は光量感に溢れていながらも迫力に欠けていてあまり特徴のない山夜景で、ぼくらの広場はどの部分においても平均点が高く全てにおいてバランスがとれた質の良い山夜景だということがわかります。しかし、これはあくまで主観的な理論値であり、人によって価値観や視点が異なりますので絶対的とはいえません。そしていずれの山夜景も実際に望んだ時のインプレッションが最も重要なのです。
ナイトドアとは山頂などで夜景観賞をしながら鍋料理などのヤマメシを食べたり、コーヒーなどを作って飲みながら談笑したりする夜に行うアウトドア(ナイトアウトドア)活動のことを略してナイトドアと言っています。ナイトドアは夜間登山を楽しむための一つでもあります。夜景撮影に使用する三脚にランタンを吊るして、その明かりの周囲で食事をとったりする方法があります。一人でも楽しめますが、仲間がいれば楽しさも増します。
ナイトドアを行う絶対条件はその山が火気厳禁でないことです。また標高がそれほどなく住宅街からの距離が近い場所では大騒ぎしないことも注意点です。そして、おススメする条件として、あまり迫力のある派手な山夜景だと落ち着きませんので市街地まで程よい距離があること、展望地にテーブルやベンチが設置されている、もしくはレジャーシートを広げられる場所であること、寒すぎず暑すぎない程よい気温であることです。日本夜景100山に選定されていなくても、ナイトドアに適した雰囲気の良い山夜景スポットはいくつかありますが、関西地方については「夜景山岳会」のサイトをご覧ください。
もちろん出したゴミなどは全て持ち帰るなど、マナーをしっかり守った上でナイトドアを楽しんでください。
夜間登山といってもしっかりした登山計画を立てて装備を整えておけば、そこまでの危険はありません。ただし、真っ暗な登山道を歩くわけですから明るい時間帯の山行よりも危険性は高まるともいえます。はじめのうちは登山経験豊富な人と一緒に行くのがいいでしょう。より安全な夜間登山を行うための技術や知識も必要になりますが、詳しくは以下のサイトを参考にしてください。
[ ナイトハイキングの知識と技術 ]
どちらも高い場所から俯瞰夜景を見るという点では共通しています。しかし、山夜景には手前の暗くなった部分の形容(特徴)がありますが、高層ビルから見る夜景はその要素がありません。たしかに高層ビルなどの展望台から市街地までの距離はほとんどなく角度は90度に近いでしょう。それほど角度があるにもかかわらず、実際に見てみるとあまり迫力を感じることができません。その理由として特徴のない夜景全体の形容と角度がありすぎることが考えられます。角度がありすぎると真下を見ても単に高い位置から見下ろしてる感覚になってしまいます。そして俯瞰夜景の迫力感は特徴的な形容をしていて程よい角度と標高が上手くマッチングしていることが重要になります。高層ビルなどから望む夜景は全体の形容に特徴がないため、ただ平らに広がっている俯瞰夜景だと感じてしまうのだと考えられます。
このように表現されるようになったのは、かつて100万ドルの夜景と呼ばれていた神戸がはじまりと言われています。これは六甲山地から眺める阪神間の夜景の規模を分かりやすく表現するためのキャッチフレーズでした。当時、神戸市の一ヵ月あたりの電気代をドル換算すると100万ドルであったことが理由です。しかし、時代が進むと神戸市の光量が増したことやドルの価格が高騰したことにより1000万ドルと呼ばれるようになりました。しかし、北九州市にある皿倉山は100億ドルの夜景と称されていますが、これは電気代ではなく市民の鑑定で巨額に設定した投票があったことからそのように言われるようになりました。世界新三大夜景に選定されている長崎夜景も神戸と同じく1000万ドルの夜景と呼ばれていますが、その理由や根拠は不明です。
美しいトワイライト夜景を望む条件として太陽の位置が関係しており、展望地が西向きもしくは東向きでなければいけません。展望地が西向きであれば日没後、東向きであれば日の出前ということになります。そのため展望地が北向きや南向きの場合だとトワイライト夜景には期待ができません。冬季であれば日の出前か日没後の約20分~30分がベストとされていますが、それは山の標高によって異なります。また、季節によっても異なり、夏期だとトワイライトタイムが短くなってしまいます。
霧やガスが発生して山夜景を望むことができなくなってしまったという経験は何度もありました。基本的に山間部は霧が発生しやすい場所です。霧が発生する条件はいくつかありますが、基本的に「冷たい空気が入ってきて水蒸気が冷やされること」が原因です。特に海岸に面している山ともなれば、海から多くの水蒸気を含んだ風が山の斜面に沿って上昇していき、湿った空気によって雲が発生してガスに覆われます。それは海岸線だけでなく、山に囲まれた盆地でも雨上がりの後に同じ条件で発生します。このような理由から、海からの風の影響をまともに受けてしまう六甲山地や丹沢大山、山に囲まれた京都盆地周辺の山々は天気が崩れやすいのです。また霧に関しては夜間に地面が冷やされた早朝に発生しやすいのです。
晴天であれば綺麗な山夜景を望むことができるが、曇っていると期待はできないと勘違いしている人もいるようですが、それは大きな間違いです。綺麗な山夜景望める条件は大気の状態(空気の澄み具合)に左右されています。絶好の晴天であっても、大気の状態が悪いと眺望は霞んでしまいます。曇りであったとしても大気の状態が良ければ遠くまで望める綺麗な山夜景を望むことができるのです。もちろん晴天で大気の状態が良い日であれば、絶好の山夜景日和になります。